Kecofinの投資情報

市場歴約40年の元証券投資ストラテジスト・ファンドマネージャーが、経済、市況分析情報を提供します。

タグ:TOPIX

・日本株価は、業績に比べ割高な時代が続いたが、2008年ごろからそれはようやく修正された。
・株価はEPSとPERの積である。EPSは業績である。PERは通常、金融状況を反映して上下するが、日本では硬直的で、概ね14倍程度に固定されている。つまり、株価はEPS×14 ということになる。

現在の状況は、次の通り。
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現在、TOPIXは1927.18、向こう12カ月のEPSは136、PERは14.17。殆どフェアバリューである。予想EPSが正しければ、PER14倍を多少はオーバーシュートして割り込むことはあろうが、下げ余地はそれほどないことになる。

では、EPS予想は正しいのであろうか?

EPS予想は、日経新聞のデータをベースに推計している。日経新聞のデータは、基本的に企業の発表データである。

推計するときは、為替相場(実効為替相場)の前年同期比予想、米国ISM指数予想、ベースメタル価格予想、日本のGDP予想などを勘案している。特に重視しているのは、為替相場(実効為替相場)の前年同期比予想、米国ISM指数予想である。

今のところ、円安、ISM堅調ということで推計しているが、米国経済に調整があれば、当然、日本企業の業績予想も変わってくる。2022年度は減益ということもあるだろう。

そうなると、株価予想も変わってくる。下値メドも下方修正される。日本の株価予想には、企業業績、とりもなおさず、グローバル経済動向の予想が重要である。

参考
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以上は、予想EPSから株価にアプローチしたが、マクロべースでのアプローチもある。

これだと、下値メドは大きく違ってくる。

以下は、有料サイトへ
日本株は(下げるとすると)どこまで下げるか? - Kecofinの投資情報 - GogoJungle











新型コロナ感染拡大後(昨年2月頃以降)で見れば、日本株と米国株の動きはほぼ同じだ。
米国株(SPX=S&P500)に投資していても、日本株(TPX=TOPIX)に投資していても、同様のパフォーマンスだった。
(長期的には、米国株のパフォーマンスの方が高い。)
グローバル化ということなのだろう。
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ドイツ株と比べても、同様だ。ドイツ株との比較では、長期的にも日本は負けていない。
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(注)ドイツ株の指数であるDAX指数は配当込み指数である。一方で、TOPIXは配当込ではないので、両者を比較するために、DAX指数(配当無し=DAX Price Return)を用いている。

大昔から、日本株は米国株のミラー相場と言われてきた。
理由はよくわからないが、とにかくそうなのだ。
日本株の予想に、日本固有の事情だけで議論してもしようがない。
米国株相場は世界の株式相場の中心にいる。

ファイザーショックで、これまでの傾向に反転して、バリュー株(value 割安株)のパフォーマンスがグロース(growth 成長株)株を上回り始めた。
これはいつまで続くのだろう?

(1)米国株と日本株
日本企業の海外進出が進むにつれ、日本企業の業績が国内経済に左右される時代から、世界経済に左右されるようになった。それに従い、日本株のパフォーマンスも、海外市場とほぼ同様になった。米国株との違いは、いわゆるメガ・キャップ・テク・ストックス、FAAMGがあるかないかだ。FAAMGを除けば、日本株のパフォーマンスは米国とも遜色はない。
これについては、2020年11月07日 日本株堅調の背景を参照。
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(2)Nasdaq100とNYSE100
FAAMGを中心とするNASDAQ100とFAAMGを含まないメジャー企業で構成されるNYSE100を比べると、両者のパフォーマンスの乖離は今年になって特に拡大し始め、covid19感染拡大後はさらに一段と拡大した。
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しかし、この傾向が11月9日のファイザーショック以来反転し始めた。バイデン大統領が特定企業の市場支配を制限しようとしていることも後押ししている。
安全で有効な新型コロナワクチンが開発され、世界各国に行き渡れば、新型コロナウイルス感染症は終息し、通常の経済(covid19感染拡大前)に戻ることが期待される。 .株価においても、NYSE100がNasdaq100にかなり追いつくということになると思われる。

(3)日本株 バリューとグロース
日本においては、グロース株(成長株)がバリュー株(割安株)を大きくアウトパフォームするということが起きた。割安株が新型コロナウイルス感染症拡大の影響で大きなダメージを受ける一方、成長株にはむしろそれがfavorになった面があるからだ。
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長期的には、グロース株がバリュー株をアウトパフォームする傾向は変わらないと思うが、ワクチンが有効でcovid19感染症拡大前の経済に戻るなら、今年になっての乖離拡大はかなり縮むのではと思われる。
そうであるなら、グロース株中心のポートフォリオは苦しくなる。グロース株中心のポートフォリオが締め上げられるなら、一層、バリュー株が優位になる。ここはファンドマネージャーの考えどころだ。
動く人は動いているようだ。
S&P500連動ETFに大量資金流入、ナスダックETFから乗り換えか - Bloomberg

参照 2020年11月08日 日経平均はどうでもいい。

は、日本固有の理由ではない。
日本企業のグローバル化に伴い、企業収益がグローバル経済に依存するようになったからだ。
トヨタの業績回復だって、米中の需要回復がけん引している

TOPIXと日本型企業が中心のNYSE100指数を比べると、

<グラフのタイトルがTOPIX100になっているが、TOPIXの間違い。TOPIXが正しい。>
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(注)NYSE100指数については、以前のブログを参照。
https://kecofin.blog.jp/archives/7075996.html
https://kecofin.blog.jp/archives/6828002.html

TOPIXをドイツ株市場(DAX)と比べると、
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(注)DAXがアンダーパフォームしている理由は、以前のブログを参照。
https://kecofin.blog.jp/archives/7167874.html
https://kecofin.blog.jp/archives/7156247.html

日本株式市場では、growth株がvalue株をアウトパフォームしている。
growthには、グローバル展開している企業が多く、valueには内需株が多いからではないか?

米国でgrowth株がvalue株をアウトパフォームしているのは、FAAMG(今は、NでなくMとすることが多い)がgrowth株に分類されるからだろう。




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