Kecofinの投資情報

市場歴約40年の元証券投資ストラテジスト・ファンドマネージャーが、経済、市況分析情報を提供します。

タグ:S&P500

米国株相場を見るには、

(1)米国株相場とEPSの関係
(1a)EPSの予想  ISM  金利の変化(先行指標)
(2)PERと金利の変化
(2a)PERと金利
(3)PERとマネーサプライ伸び率
 本当は、MZMがいいが、発表がなくなったので、M2で代行。
(4)株価=PER×EPS (2)と(1a) (3)と(1a)
以上などで、アプローチする。

その他にも、
(5)GDPとの関係
(6)信用残との関係
などなど、さまざま見方がある。


まずは、(1)米国株相場とEPSの関係 (グラフ参照)
(A)米株相場は概ね、企業業績(EPS)と連動する。
(B)今は、割高感がある。量的緩和が背景。将来の業績を先取りしている。
(C)株価の調整は企業業績(EPS)が悪化した時に起きる。現時点の業績予想が正しければ、上昇相場はまだ続いており、大幅な調整は起きないはず。
(D)このアプローチでは、相場の予想は業績予想にかかっている。一般的な業績予想は概ね図の通りであるが、それでいいのか、ということだ。
20220120a


以下は、有料サイト 米国株相場(S&P500)の見方 (1) - Kecofinの投資情報 - GogoJungleへ。



新型コロナ感染拡大後(昨年2月頃以降)で見れば、日本株と米国株の動きはほぼ同じだ。
米国株(SPX=S&P500)に投資していても、日本株(TPX=TOPIX)に投資していても、同様のパフォーマンスだった。
(長期的には、米国株のパフォーマンスの方が高い。)
グローバル化ということなのだろう。
20210208u

ドイツ株と比べても、同様だ。ドイツ株との比較では、長期的にも日本は負けていない。
20210208v
(注)ドイツ株の指数であるDAX指数は配当込み指数である。一方で、TOPIXは配当込ではないので、両者を比較するために、DAX指数(配当無し=DAX Price Return)を用いている。

大昔から、日本株は米国株のミラー相場と言われてきた。
理由はよくわからないが、とにかくそうなのだ。
日本株の予想に、日本固有の事情だけで議論してもしようがない。
米国株相場は世界の株式相場の中心にいる。

$SPX | SharpChart | StockCharts.com

今の株高の背景は、株を十分に保有していない人の焦り買いだ。
株の保有が十分でない人は焦り狂っている。自分がそうだからよくわかる。
運用会社も、株に投資して儲けるのが仕事なのに、こんなに株価が上昇しているときに持っていませんでしたでは、顧客に何て言っていいかわからない。

じゃあ、何故株の保有を抑えていたのか? 
株価が高すぎると思っているからだ。
次のグラフを見れば明白だ。
20201125a
PERは2000年の株価バブル時並みの水準になっている。

また、超長期で名目GDPに対する株価の比率を見ても、よくわからない時代の1937年以来の高さだ。
これでは高所恐怖症にでもなろうというものだ。
20201125b
20201125c

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