Kecofinの投資情報

市場歴約40年の元証券投資ストラテジスト・ファンドマネージャーが、経済、市況分析情報を提供します。

タグ:GDP

2月の米鉱工業生産指数は前月比2.2%低下。
<参考>■2月の米鉱工業生産、2.2%低下 寒波による稼働停止で: 日本経済新聞
2月の米小売売上高は前月比で3%減少した。
<参考>■米小売売上高、2月は3%減 寒波で一時的落ち込み | ロイター

20210316a
小売売上高は前月伸びすぎた反動減という面があるが、鉱工業生産の減少はまずいだろう。
鉱工業生産は、3か月前と比較しても減少している。
20210316b

米鉱工業生産と小売売上高から2021年1ー3月期の実質GDP前期比成長率(年率)を推計すると2.6%となる。通常時なら前期比伸び率2.6%は悪くないにしても、この回復期にこれでは困るだろう。金融・財政政策が正当化されるデータだ。(但し、市場が気にしているのは、経済成長率ではなく、インフレの方だが・・・)
20210316c
20210316d

日経やロイターの記事を見ると、2月中旬の厳しい寒波の影響のようで、寒波の影響を除くと製造業は0.5%程度のマイナスで、鉱業は0.5%程度のプラスだった。

<参考>■The Fed - Industrial Production and Capacity Utilization - G.17
In February, total industrial production decreased 2.2 percent. Manufacturing output and mining production fell 3.1 percent and 5.4 percent, respectively; the output of utilities increased 7.4 percent.

The severe winter weather in the south central region of the country in mid-February accounted for the bulk of the declines in output for the month. Most notably, some petroleum refineries, petrochemical facilities, and plastic resin plants suffered damage from the deep freeze and were offline for the rest of the month. Excluding the effects of the winter weather would have resulted in an index for manufacturing that fell about 1/2 percent and in an index for mining that rose about 1/2 percent. Both indexes would have remained below their pre-pandemic (February 2020) levels.

At 104.7 percent of its 2012 average, total industrial production in February was 4.2 percent lower than its year-earlier level. Capacity utilization for the industrial sector decreased 1.7 percentage points in February to 73.8 percent, a rate that is 5.8 percentage points below its long-run (1972–2020) average.


20年10-12月期まで急回復。21年は成長鈍化へ。

20年10-12月期は急回復持続。
実質GDP前期比年率成長率は+12.7%。(7-9月期は同+22.7%)
GoToキャンペーンなどもあり、実質個人消費(家計最終消費支出)は前期比年率+9.0%となった。
設備投資も拡大。輸出も伸びた。
住宅投資は停滞しているが、総じて良好だった。
20210215b20210215a
今更アベノミクスの目標など不要だが、アベノミクスが成功していれば、全く違う世界になっていた。2014年4月1日の消費税増税の影響が大きかったと思う。

今後は成長鈍化へ
20年10-12月期のGDPの前期比伸びは、あくまで回復で、持続的拡大というわけではないだろう。
昨年末ごろからは感染症再拡大の影響(東京など一部地域に緊急事態宣言が発令された)もあり、雇用者報酬も伸びていないことから回復から拡大へ進展していくのは難しいだろう。

とりあえずは、ここまで。
時間があれば、続きを。

今さら、アベノミクスの計画は意味がないが、参考までに載せておく。
前期比増加率も大事だが、以前の水準に戻るにはまだまだ。
20201116a

失われた30年に向けて走っているように思う
20201116e

名目前年比で見ると、
帰属家賃を除く家計消費は▲9.0%、住宅投資は▲13.2%、企業設備投資は▲11.0%とかなり悲惨な状態だ。特別定額給付があったにもかかわらず消費が弱い。
20201116b

20201116d

デフレーターで測る物価は、マイナスになっていない。
GDP(全体)デフレーターもGDP(うち、家計消費)デフレーターともに前年比プラス。
価格は保持しているようだ。
20201116c

日本経済の一つの問題は家計支出(住宅投資含む)が弱いことだ。老齢化が要因か、社会保険料等の増加が要因か、それとも、その他に要因があるのか?
20201116f

特に、雇用者報酬が増えているにもかかわらず、家計支出が弱い。全く、どうなっているのか?
研究がなされているはずだと思うので、時間があるときにでも調べたい。
20201116g

20201116h

雇用者報酬の伸びは名目GDPの伸びに遅行する。
これからは、雇用者報酬は伸びないだろう。むしろ、減少する可能性が高い。
20201116i


↑このページのトップヘ