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円安の先に危惧される「株式の死」、数十年に一度の長期低迷シナリオを覚悟せよ

ダイヤモンド・オンラインに寄稿しました。

ウクライナ危機の収束が見えてきたこと、FRBの利上げの見通しが明確になったことから株価は上昇している(市場は不透明を嫌がる)が、利上げの影響が秋ごろから出てきて、米日とも株価は大暴落の予想という話です。

円安の背景、その円安を受けた日本株相場というのがテーマで書いていたのですが、秋に株価大暴落という結論になってしました。

そのため、その背景については詳しくは書いていません。
次については、改めて。

(1)米国株価のGDP比は歴史的に異常に高い。特に、新コロ後の米国ゼロ金利、量的緩和が株価を一段と押し上げた。(図 米国株価のGDP比)
(2)歴史的に、大まかにインフレになる時に、この異常さは修正される。(図 米国株価のGDP比とインフレ率)
(3)タイミングをもう少し細かく見ると、利上げの影響が株価に現れる時になる。
利上げの影響は、タイムラグをもって株価に現れる。(図 金利に変化とISM指数)











投機筋の円ドルのポジションは、大幅なネット(円買ー円売)ロングからショートへと巻き戻してきたが、レジスタンスレベルにきている。
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念の為、相場は投機筋のポジション動向で決まるわけではない。
投機筋のポジション動向はあくまで参考情報。投機筋の後追いをしないように注意する必要がある。
そもそも、その投機筋も相場の後追いをすることが多い。そして、彼らもしばしば間違う。
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円/ドル
今回は説明は省略するが、注目するのは、円ショートポジションだ。
直近(先週火曜日)では、円ショートポジションは、一応の水準まで来ている。この水準をあっさり抜けるとは思っているが、一応要注意。
2012年暮れに抜けたのは、11月14日に野田当時首相が解散表明を予告したからだ。次の政権で大金融緩和がなされることがわかっていたが、それがかなり確かなものになった。(日本側の事情)
2016年に抜けたのは、11月11日、トランプ氏が大統領選で勝利したからだ。米国の財政拡張が期待された。(米国側の事情)
今回抜けそうなのは、バイデン大統領の200兆円規模 の経済対策があるからだ。

20210405a
(グラフの最後は先週火曜日)

ユーロ/ドル
ユーロの場合は、ユーロ・ロングのポジションの反転は始まったばかりだが、いかんせん相場の方が前のめりになっている。
20210405b
20210405d







念の為、相場は投機筋のポジション動向で決まるわけではない。あくまで参考。
また、投機筋の後追いにならないように。その投機筋も相場の後追いをすることが多い。
そして、彼らもしばしば間違う。

オーストラリアドルAussie/US ドル
ユーロと円以外は、投機筋のポジションで相場動向を計りにくい。

いわゆる投機筋(非商業部門)のポジションも小口投機筋(非報告部門=主に個人)も、豪ドル安への転換を期待しているようだ。
20210321m
20210321n

なお、全てのグラフはグラフは3月16日(火)まで
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投機筋の為替ポジション(シカゴIMM通貨先物ポジション
<参考>【最速更新】シカゴ投機筋IMMポジション推移【FXに活かす】


念のため、相場は投機筋のポジション動向で決まるわけではない。あくまで参考。
また、投機筋の後追いにならないように。その投機筋も相場の後追いをすることが多い。
そして、彼らもしばしば間違う。

ユーロ/ドル
方向的にはユーロ安だ。但し、もう少しユーロロングポジションが縮小してこないとユーロ安に弾みがつかない。
20210321g

ロングとショートに分けてみると、
ユーロロングの急縮小、ユーロショートの急拡大が始まった。
米国の金利上昇きっかけだろう。
ユーロに多額の財政刺激はないだろうし、現ポジション水準を見ても、この動きは変わらないだろう。
20210321h

なお、ヘッジファンドなどの投機筋(非商業部門)と違って、小口投機筋(非報告部門=個人が多い)には、ユーロ高信仰がある。経常黒字が拡大していっているからだ。
しかし、金利差が拡大する局面では、為替相場に与える影響は資本収支の方が大きい。
20210321i

ユーロ圏の経常収支
Chart 1 Euro area current account balance

なお、全てのグラフはグラフは3月16日(火)まで
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投機筋の為替ポジション(シカゴIMM通貨先物ポジション
<参考>【最速更新】シカゴ投機筋IMMポジション推移【FXに活かす】


念のため、相場は投機筋のポジション動向で決まるわけではない。あくまで参考。

円/ドル
投機筋(CTAなど)の動きは相場に沿った動きになっている。
20210321a
ロングとショートに分けてみると、
青線(ロング)と(赤線)が交わって見にくいが、円高に賭けていたロングポジションは急速に縮小した。ロングの巻き戻しはほぼ終了。ここからは、円ショートの積み増しがどうなるか?
今のところ、円ロングの再拡大、円ショートの縮小は見込みにくい。
20210321b

なお、ヘッジファンド(裁定取引も多い)と違って、相場を読んで行動する小口投機筋(個人が多い)は、さらに円安の111円半ばを見ている。
20210321c
ロングとショートに分けてみると、
ヘッジファンドなどと違って態度がはっきりしている。
ガチがちの円安(ドル高)志向だ。
20210321d

なお、全てのグラフはグラフは3月16日(火)まで
上の上のグラフには「3月9日まで」とあるが誤り。

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投機筋の為替ポジション(シカゴIMM通貨先物ポジション
<参考>【最速更新】シカゴ投機筋IMMポジション推移【FXに活かす】


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