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市場歴約40年の元証券投資ストラテジスト・ファンドマネージャーが、経済、市況分析情報を提供します。

タグ:原油価格

原油価格が反落すると、円高に振れる傾向がある。原油価格下落⇒日本の貿易収支改善⇒円高 という思惑からだ。経験的に、brentが60ドルを割ってくれば、円高が一時的でなくなるかもしれない。
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原油価格反落
・石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が先週、協調減産を5月から段階的に縮小することで合意したのを受けている。
U.S. Oil Dips Below $60 On Renewed Demand Concerns | OilPrice.com
・イランの生産拡大も圧迫材料。米経済が力強く回復し、今年の原油需要が増加するとの期待を相殺する形になっている。
イラン政府は米国がイランに対して発動している制裁措置について全面解除を求めているが、制裁にもかかわらず、すでに中国への輸出を拡大している。
・2015年の核合意の枠組み復活に向け、米国とイランが6日にウィーンで行う間接協議も注目される。
Oil Extends Loss Ahead of Talks to Possibly Revive Nuclear Deal
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今、市場が最も気にしているのは、金利上昇の背景になっているインフレ懸念だ。
市場がインフレ懸念を持っているのは、
(1)ドル安が輸入インフレを起こすのではという懸念。
(2)原油価格の上昇
(3)原油だけでなく、コモディティー全般の価格が上昇していること。
(4)ISM指数のサブ指数の物価指数が上昇している。
(5)インフレリンク債利回りから計算される期待インフレ率が上昇している。
(6)小売売上高などに見るように景気は悪くないが、1.9兆ドルの追加経済対策を行えば、景気過熱を起こすのではないか、ということ。

ひとつずつ確認する。
(1)貿易加重ドル指数前年同期比上昇率
は、物価上昇率に、やや先行して連動する傾向がある。
コアPCE物価上昇率が2%を超えて上昇していくほどのドル安にはなっていないが、物価上昇率が高まっていく可能性があることを示唆している。
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(2)原油価格前年同月比上昇率
米国は車社会である。ガソリン価格が物価に与える影響は大きい。
昨年4月の平均原油(WTIスポット)価格は16.55ドルに落ち込んだ。今は60ドルを超えている。このまま推移すれば、4月の原油価格前年同月比上昇率は262%となる。
全面的に物価に跳ね返るわけではないが、どの程度物価を押し上げるか懸念される。
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(3)米生産者物価指数(PPI=Producer Price Index)前年同月比上昇率
生産者物価指数は、米国製造業者の販売価格の指数である。
これも、コアPCE物価上昇率が2%を超えて上昇していくほど強くはないが、物価上昇率が高まっていく可能性があることを示唆している。
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以下は、次回に続く

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