前回のブログは、2021年05月12日 さわかみ投信 : Kecofinの投資情報
そこに次の記事を見つけた。驚いた。
■「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」 | デイリー新潮
Yahoo!で見る(改ページがない)
■「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」(デイリー新潮)
今回は、さわかみ投信株式会社のサイトを見てみた。
そうしたら、掲載広告の全てがあった。
■意見広告(2021年/朝日・日経・読売新聞)|さわかみ投信株式会社
全部見る気はしないので、直近のもの(第10回新聞広告(2021年9月27日掲載))を読んでみた。
内容は、
すごい株価バブルが続いているが、その崩壊は、もう時間の問題。
株式投資は続けよう、されどバブル高からは離れておくべし。
いかにして、バブル崩壊の傷を軽微に抑えるか。
長期投資に徹するのだ。
実体経済から一歩も離れない長期投資をしておくならば、バブル崩壊の傷は軽微に抑えられるし、暴落後の大バーゲン・ハンティングに乗りだせる。
やることは『実体経済から一歩も離れない長期投資』ということだ。
それが具体的にどうすることなのかは、よくわからない。
さわかみファンドについては、情報が非常に多いので、どこかに書かれているかもしれないし、運用報告会などで話されているのかもしれない。
ともかく、それが運用に反映されているのだろうか?
詳しく見るのは面倒なので、ここでは、今のポートだけを見て、印象を言いたい。
■運用状況|さわかみ投信株式会社
■さわかみファンド ポートフォリオ(2021年07月30日発行)
今は違うかもしれないが、かつて私がファンドマネージャーだった頃、公的年金からは、「どうしてそのポートフォリオになったのか」しつこく聞かれた。目標は投資哲学に基づき、確立されたポート構築手法によりポートを作り、ベンチマークをアウトパフォームすること。要は再現性が重視された。
連合会からは「我々は監督、あなたたちは選手。」監督は選手の育成もし、選手は監督の指示に従うことを要求された。選手はその実力と特性を見て選ばれたのであり、実力が低下したり、特性がドリフトしたら、メンバーから外された。実力とは特性を具現化する力のことである。
(私はどちらにも抵抗があったが、そのことは今回は省略する。)
さて、そういう観点からさわかみファンドのポートを見ると、
「結構、趣味で銘柄選択しているなぁ」という印象である。
一つ一つの銘柄選択には理由はあるのだろうが、目標(実体経済から一歩も離れない長期投資)達成のためにその銘柄でなくてはならない必然性が感じられない。
スタイルは明らかにGARP。インデックスも意識しているようだ。(バーラモデルのようなファクターモデルが利用されているようにも見える?)
「趣味で銘柄選択しているなぁ」という印象であるが、私はそれでいいと思う。というより、そのほうがいいと思う。スタイルを意識して、無理してよく知らない銘柄、好きでもない銘柄を入れる必要はない。そして、バランスもとっており、こんなはずではなかったというような結果にはならないだろう。
実際、パフォーマンスはほぼTOPIX(配当込)指数に連動している。その点は安心感もあるし、バブルだと言いつつ、指数にもついていっているのは、それなりに凄いかもしれない。

ポートを見ると、外国株も入っている。これがよくわからない。たぶん、日本株だけでは足りないところを補ったのだろう。XILINX(XLNX)やSalesforce(CRM) など。しかし、Costoco(CSTO)や3M(MMM)、フランスのDANONE(BN)、Dassault Systemes(DSY)まで入れる必然性が私には理解不能。デンマークやイタリア株もそれぞれ1銘柄入っている。保管はユーロクリアーでできるのだろうか?市場ごとにカストディーを開くのであれば、管理コストもかかってくるだろう。管理と言えば、フランス株は配当金税還付も面倒だろう。
結論は、今の運用に100%ではないにしても賛同する。
しかし、このポートが『実体経済から一歩も離れない長期投資』と言えるのかは疑問。『バブル崩壊の傷を軽微に抑え』られるのか?キャッシュ比率(9月末で7.84%)を特段上げているようにも見えない。
あの広告は何なのか?
次のブログ
2021年09月22日 当たる証券投資ストラレジスト : Kecofinの投資情報
で、次のように書いた。
ストラテジストは皆、独りよがり。誰も、常に予想が当たることはない。
③番目のケースは、
③1年後に起きることを明日起きるかのように言うストラテジスト。
狼少年ストラテジストともいう。
いいアイデアが浮かぶと、すぐ披露したくなる性格だ。それに、最初に言うことが大事だからだ。他のストラテジストのパクリとは言われたくない。
しかし、相場の世界では、次に何が起きるかより、それがいつ起きるかを当てる方が、はるかに難しい。
まぁ、とにかく、言い始めると、数カ月言い続けるのだが、いつまでたっても起きないので、そのうち、周りも相手にしなくなるし、本人も言うのが恥ずかしくなり、言うことを変えてしまう。
当の本人もすっかり忘れ、違うことを言い出したころ、事態は起きる。
違うことを言っているのだから、「かねて私が行っていた通り」とも言えなくなる。
そこに次の記事を見つけた。驚いた。
■「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」 | デイリー新潮
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■「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」(デイリー新潮)
今回は、さわかみ投信株式会社のサイトを見てみた。
そうしたら、掲載広告の全てがあった。
■意見広告(2021年/朝日・日経・読売新聞)|さわかみ投信株式会社
全部見る気はしないので、直近のもの(第10回新聞広告(2021年9月27日掲載))を読んでみた。
内容は、
すごい株価バブルが続いているが、その崩壊は、もう時間の問題。
株式投資は続けよう、されどバブル高からは離れておくべし。
いかにして、バブル崩壊の傷を軽微に抑えるか。
長期投資に徹するのだ。
実体経済から一歩も離れない長期投資をしておくならば、バブル崩壊の傷は軽微に抑えられるし、暴落後の大バーゲン・ハンティングに乗りだせる。
やることは『実体経済から一歩も離れない長期投資』ということだ。
それが具体的にどうすることなのかは、よくわからない。
さわかみファンドについては、情報が非常に多いので、どこかに書かれているかもしれないし、運用報告会などで話されているのかもしれない。
ともかく、それが運用に反映されているのだろうか?
詳しく見るのは面倒なので、ここでは、今のポートだけを見て、印象を言いたい。
■運用状況|さわかみ投信株式会社
■さわかみファンド ポートフォリオ(2021年07月30日発行)
今は違うかもしれないが、かつて私がファンドマネージャーだった頃、公的年金からは、「どうしてそのポートフォリオになったのか」しつこく聞かれた。目標は投資哲学に基づき、確立されたポート構築手法によりポートを作り、ベンチマークをアウトパフォームすること。要は再現性が重視された。
連合会からは「我々は監督、あなたたちは選手。」監督は選手の育成もし、選手は監督の指示に従うことを要求された。選手はその実力と特性を見て選ばれたのであり、実力が低下したり、特性がドリフトしたら、メンバーから外された。実力とは特性を具現化する力のことである。
(私はどちらにも抵抗があったが、そのことは今回は省略する。)
さて、そういう観点からさわかみファンドのポートを見ると、
「結構、趣味で銘柄選択しているなぁ」という印象である。
一つ一つの銘柄選択には理由はあるのだろうが、目標(実体経済から一歩も離れない長期投資)達成のためにその銘柄でなくてはならない必然性が感じられない。
スタイルは明らかにGARP。インデックスも意識しているようだ。(バーラモデルのようなファクターモデルが利用されているようにも見える?)
「趣味で銘柄選択しているなぁ」という印象であるが、私はそれでいいと思う。というより、そのほうがいいと思う。スタイルを意識して、無理してよく知らない銘柄、好きでもない銘柄を入れる必要はない。そして、バランスもとっており、こんなはずではなかったというような結果にはならないだろう。
実際、パフォーマンスはほぼTOPIX(配当込)指数に連動している。その点は安心感もあるし、バブルだと言いつつ、指数にもついていっているのは、それなりに凄いかもしれない。

ポートを見ると、外国株も入っている。これがよくわからない。たぶん、日本株だけでは足りないところを補ったのだろう。XILINX(XLNX)やSalesforce(CRM) など。しかし、Costoco(CSTO)や3M(MMM)、フランスのDANONE(BN)、Dassault Systemes(DSY)まで入れる必然性が私には理解不能。デンマークやイタリア株もそれぞれ1銘柄入っている。保管はユーロクリアーでできるのだろうか?市場ごとにカストディーを開くのであれば、管理コストもかかってくるだろう。管理と言えば、フランス株は配当金税還付も面倒だろう。
結論は、今の運用に100%ではないにしても賛同する。
しかし、このポートが『実体経済から一歩も離れない長期投資』と言えるのかは疑問。『バブル崩壊の傷を軽微に抑え』られるのか?キャッシュ比率(9月末で7.84%)を特段上げているようにも見えない。
あの広告は何なのか?
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2021年09月22日 当たる証券投資ストラレジスト : Kecofinの投資情報
で、次のように書いた。
ストラテジストは皆、独りよがり。誰も、常に予想が当たることはない。
③番目のケースは、
③1年後に起きることを明日起きるかのように言うストラテジスト。
狼少年ストラテジストともいう。
いいアイデアが浮かぶと、すぐ披露したくなる性格だ。それに、最初に言うことが大事だからだ。他のストラテジストのパクリとは言われたくない。
しかし、相場の世界では、次に何が起きるかより、それがいつ起きるかを当てる方が、はるかに難しい。
まぁ、とにかく、言い始めると、数カ月言い続けるのだが、いつまでたっても起きないので、そのうち、周りも相手にしなくなるし、本人も言うのが恥ずかしくなり、言うことを変えてしまう。
当の本人もすっかり忘れ、違うことを言い出したころ、事態は起きる。
違うことを言っているのだから、「かねて私が行っていた通り」とも言えなくなる。