影響力の強い国。それは、
・国際的なルール作りの先導国。
・基軸通貨国(金融政策を通じて世界に影響を及ぼす)
・軍事力の強い国
などであるが、実は輸入金額が大きい国の影響力も大きい。
GDPの数値はごまかせても、貿易金額は相手があるので、ごまかしがききにくい。そういう意味でも貿易金額は重要で、信頼できる。

高度に自給自足が高い国(そんな国はない)でなければ、経済発展は輸出に依存することになる。
外貨が必要だからだ。
その意味で、輸入をしてくれる国は重要だ。

輸入金額の大きな国はどこか?
勿論、米国である。
しかし、中国が猛烈なスピードで追い上げ、月次季節調整値では2021年4月に米国を追い越した。
つまり、経済を中国への輸出に依存している国が多いということだ。

輸入金額が大きいということは、それだけ資金があるということである。
中国の資金の源泉は米国への輸出である。
皮肉にも、米国は中国から輸入して中国に資金を提供し、中国はその資金で各国から輸入して力を誇示している。中国の力の源泉は米国である。
中国を弱体化させたいなら、米国企業が中国からの輸入を控えるだけでいいのだが、中国と違って米国企業は自分のことしか考えないから、そんなことは起きない。

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なお、日本はプラザ合意以降、企業は海外進出することにより、経済成長を輸出に依存しない方向に舵を切っている。


<参考>
ナイロビ新幹線を中国企業が受注した驚愕の理由 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース