日本のワクチン接種が加速し始めている。ワクチン接種効果が明白になると、行動制限の緩和がなされ、消費活動が活発になり、経済成長率も高まり、停滞している株価も上昇に向かうだろう。
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日本株相場は4月に入って停滞している。一方で、米欧は堅調である。
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この背景は、今年の経済成長率予想が、欧米では上方修正される一方、日本は下方修正気味であるからだ。来年の成長率予想も日本は低い。その理由は、日本のワクチン接種の遅れであろう。
<参考>
世界成長5.8%に上方修正: 日本経済新聞

しかし、予想外に日本のワクチン接種が加速し始めているようだ。
足元の1日当たり接種回数は50万人程度だが、大規模接種会場の増設や学校・職場での接種など接種体制が急速に充実し始めた。早いうちに1日100万回接種に達するだろう。すると、4カ月で1億2000万回、6000万人が接種完了というペースになる。
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<参考>
日本国内のワクチン接種状況 副反応の情報 新型コロナウイルス|NHK特設サイト
チャートで見る日本の接種状況 コロナワクチン:日本経済新聞

ワクチン接種効果が出て、行動制限の緩和がなされてくると、先送りされてきた消費活動や設備投資が急拡大するし、経済成長率予想が大幅に上方修正されるだろう。
そうなると、米欧に比べ、日本の景気回復の立ち遅れ、株価回復の立ち遅れも、それを取り戻す動きになろう。否、もう始まっているかもしれない。

ひとつ注意することがある。9月には、米国でテーパリング(または、その議論)が始まる可能性がある。これは株価の調整を起こす可能性があることだ。