株価は、通常、企業業績と金融政策で決まる。米国において、減益が予想されず、金融緩和の縮小も考えられなければ、株式相場の調整も考えられない。
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・米国株式相場において、弱気相場=大幅調整になるのは、通常、企業業績が後退=減益になるときだ。
・減益になるのは、通常、金融引き締め後になる。
・パウエル議長は、「緩和の段階的縮小の議論開始は時期尚早、経済活動がその段階に達するまで時間かかる、人々が活動を再開しても安全だと感じるまで経済の完全回復あり得ず」と言っている。
〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨 | ロイター
コラム:パウエルFRB議長が進める、前例なき金融政策運営 | Reuters
カナダ中銀との違い
パウエルFRB議長、市場の一部は「やや泡立っている」との認識表明 - Bloomberg
泡立ちの有無にかかわらず、近いうちに超緩和的な金融政策の縮小に動くことはないとの意向を明確にした

上記から導かれるのは「米国株は当分大幅調整はない」ということだ。
勿論、ノーリスクではない。
・現状株式相場はバブルであることは間違いない。不測の事態が起きれば、大幅調整の可能性がある。既に金融緩和・財政拡張は目いっぱいなされており、事が起きても金融・財政面での対処は難しいだろう。なお、不測の事態であるが、不測なので、何かが予想されているわけではない。
・一つ注意しなくてはならないのは住宅価格の上昇だ。持続的な物価上昇局面はないにしても、今の金融緩和を続ければ住宅価格高騰のリスクはあるだろう。
雇用回復が十分でない、インフレはおきていない、しかし、住宅価格バブルが起きたとき、FRBはどうするか?

(1)株価は足元の業績に比べ買われ過ぎている。金融緩和が理由である。しかし、株価が下落しなくても、今の株価のまま3年推移すれば、フェアバリューになるだろう。
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(2)株価は足元の業績に比べ買われ過ぎている=PERが高すぎるということだが、金融緩和を考慮すれば、全く不自然ではない。もっと買われ過ぎてもいいくらいだ。
次のグラフの点線は、株価は現水準で推移し、EPSは予想に沿って拡大していくと仮定したときの予想PERである。
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(3)次のグラフで、2021年以降のEPS伸び率は上記(1)のEPS予想に基づく。今のISM指数の勢いからは、EPSが予想以上になることも考えられる。
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