日経225を日経300(時価総額加重型)と比較することで、日経225の歪みにチャレンジしようと思ったが、結局、よくわからなかった。日経225は奥が深い。逆に言えば、こんな奥が深い指数は指数として不適当ではないかと思った。

============================ 

先週はいろいろな動きがあった。商品価格(金、原油など)も大きく変動した。
米国で景気過熱懸念、インフレ懸念から金利が上昇し、高PER株が売られている。
それでも、FRBは金融政策を変更せず。背景は、雇用水準が低いことで、これを修正するためには多少の景気過熱も容認する姿勢のようだ。

中国市場においても、人民銀による流動性引き締めの兆候が注目される。
不動産・株式市場のバブル抑制のため金融引き締めがなされるのではと、中国株は調整している。

日本においては、日銀は3月19日、ETF買入れ方針を修正した。
その中で相場への影響が大きかったのは、「ETFの買い入れ対象はTOPIX連動型のみとし、日経平均連動型は外す」ことである。
次には、既に保有の日経平均連動型ETFをTPIX型に移す可能性が噂されるかもしれない。
(1)小額ならともかく、特定の銘柄(225銘柄)を企業規模に拘らず等株数を買うというコンセプトはおかしいのではないか?
(2)それが市場を歪めているのではないか?
ということである。

で、何が起きるか?
普通に考えれば、NT倍率の修正であるが、日経平均は奥が深い。
長期投資家で日経平均を見ている人はいないだろう。つまり、リーズナブルな動きが起きるとは限らない。
個人やヘッジファンドなどの日経平均プレイヤーがどう出るか?
No idea.

ところで、もし、日経平均が時価総額加重型なら、指数はどうなっているか?
実は、日経は日経300という指数を公表している。300銘柄で構成される時価総額加重型指数である。日経225より構成銘柄数は多少多いし、構成銘柄も多少異なるが、構成銘柄は似通っている。
主な銘柄の違いは、日経300にはキーエンス、ローム、日本電産、村田製作所、島津製作所、任天堂など主に旧大阪銘柄も入っているが、日経225には入っていない。逆に、日経225には入っているが、日経300には入っていないのは、アドバンテスト、SCREEN、安川電機など50銘柄近く。
というわけで、日経225を日経300と比較してみよう。両者の比は次の通り。構成銘柄は似通っていると思ってよいが、日経平均がアウトパフォームを続けている。これは構造的なのか?操作されているのか?よくはわからない。
20210320a

なお、日経300はTOPIXと殆ど同じ動きをしている。たぶん、日経225も時価総額加重型ならTOPIXと同じ動きになりそうだ。日経225とTOPIXの動きの差は構成銘柄の違いではなく、その算出方法にありそうだ。
20210320b

2022年4月4日より、東証市場区分の第二次制度改正が行われる。現行の「市場第一部」、「市場第二部」、「マザーズ」、「ジャスダック」の4市場区分が、「プライム」、「スタンダード」、「グロース」の3市場区分へ移行する。
TOPIXも見直される。但し、TOPIXは継続して算出され、構成銘柄は、施行日の前営業日(2022年4月1日)時点の銘柄となる。
TOPIXは徐々に東証プライム市場指数に移行していくと思うが、日経300は日本の代表的な株価指数になるチャンスだと思う。

日経300は1993年10月8日に、1982年10月1日を100として算出、公表を開始。
しかし、殆ど利用されていないようだ。ETFはあるが出来高はほとんどない。先物もあったようだが、今はない。しかし、優れた指数だと思う。
米国のメインS&P500は500銘柄、英国FTSE100は100銘柄、独DAXは30銘柄(40に増やされる予定)、仏CAC40は40銘柄。市場規模からして、300銘柄はいいと思う。時価総額で8割程度カバーしているのではないか?

私の要望としては、銘柄選択基準に、
・日本経済を代表していること(日本国籍で、日本国内で十分な売上(輸出も含む)を上げていること)
を加えてほしいと思う。日本経済と無関係の銘柄は指数には避けてほしいと思う。

最後に、日経300は過去10年のデータしか入手できなかったが、1982年10月1日まで訴求作成されているとのこと。日経平均が最高値を付けた日(1989年12月29日)はいくらだったのだろう?