米国の資金循環統計(The Fed - Financial Accounts of the United States - Z.1)より、米国株式の部門別購入状況、保有残高をみる。

(1)日本の東証「投資部門別売買状況」のようなベースになるデータがないので、かなりアバウトである。事業会社の四半期別購入額など見ると、適当に置いた数値であることは明白だ。
(2)Fedによって提供されている表(Federal Reserve Statistical Release)は季節調整年換算値であるが、株の売買データを季節調整する意味が分からない。なので、data download から原数値を入手して表を作成した。かなり面倒。試行錯誤して丸一日かかった。

■部門別米国株式純購入額
日本と違って特定のセクターが相場を左右することがない。事後的な需給では相場は測れない。
特段の特徴は見られないが、このところ、自社株買い(発行額のマイナス)が減っている。リーマンショック後にもこういうことがあった。業績悪化と株の割高感が強いことが理由だろう。
あと、目立つのは投信投信(Murual Fund+Closed-end+ETF)が売っている。今年7-9月期のMutual Fundによる売りは過去最大。
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■部門別米国株式保有残高
家計(個人)と投信の保有が大きい。そして、海外投資家の保有が増加してきている。
米国株の世界株式市場におけるパフォーマンスは長期的に上位にある。
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以上、部門別の米国株式投資状況を見たが、相場判断には役に立ちそうにない。
一応、状況把握まで。