これまで何度か書いてきたように、為替相場の決定要因は、貿易収支、経常収支、基礎収支になってきている

といっても、これまで貿易収支が為替相場に無関係だったわけではない。基本的な流れは、やはり教科書的に貿易収支の影響が大きかった。但し、短期的には金利差など資本を動かす要因の方が大きかったということである。
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しかし、今は日本の対外収支は所得収支や直接投資の影響が大きくなっている。つまり、基礎収支(貿易収支+所得収支+直接投資収支など)の影響が大きくなっている。(但し、内外金利差の影響があれば、短期的にはその要因の方が大きい。)
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2番目のグラフをベースに、今後原油価格に大きな動きがない、日本の対外直接投資が減少気味になるということを想定して、為替相場を予想すると、今後徐々に円高に進み、来年6月には100円を割り、来年末は95円ということになる。
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なお、何度も言うが、来年1年間の間に、予想もしていないことが起きる可能性は高い。