先週金曜日、実質金利は低下し、ドルは下落した。本来なら金価格は上昇するはずだが、あにはからんや大きく下落した。何が起きたのか?
20201129b

お先が暗い時(不安のある時)”金”は輝く(金価格は強含む)。
お先が明るくなった時(不安がなくなったとき*)金は輝きを無くす(金価格は弱含む)。
 *インフレ懸念がなく、金融システム不安もなく、倒産ラッシュなど経済不安もない。

金は輝きを無くしたようだ。つまり、お先が明るくなったということだ。
VIX指数も低下している。
世界最大の金ETFであるSPDRゴールド・シェア・ファンドの金保有残高も減少している。投資家が保有を減らし始めている。
20201129a

金が輝かなくなった時、リスク資産は線香花火のちり菊のようになる。菊の花びらが咲いては散り咲いては散って、線香花火が最も美しい時だ。そして、物語の終焉だ。しかし、ここからが長くいつまでも余韻を残して漂う。  (参照 米国株価上昇の背景 いつ、相場から降りるべきか

しかし、コロナが蔓延し、世界の多くの国でロックダウンや厳しい規制措置の導入に動いているのに、どうしてこんなに楽観的になれるのか? ワクチン開発のニュースが安心感をもたらしているのか。

一つはっきりしていることは、それでも世界経済は中国にけん引されて拡大しているということだ。銅価格は強く、原油価格も堅調だ。中国はパンデミックともおさらばしたようだし・・・。今や世界は中国中心に回っている。
20201129C