株価は企業業績と金利で決まる。
企業業績はISM指数で測ることができる。ISM指数が50超のときは業績が拡大中である。
金利(金融政策)は雇用統計と物価で決まる。但し、物価は動きが鈍く、相場は雇用統計により反応する。雇用統計が弱ければ、金融緩和で株価にはプラスである。

※米雇用統計とISM製造業景況感指数は「世界の2大経済指標

(ISM指数には、製造業と非製造業がある。特に断りがなければ製造業を指すが、両方の傾向を指すときもある。)

株価にとって
(1)ISM指数が50超、雇用統計が弱いとき、株価は堅調である。
(2)ISM指数が50割れ、雇用統計が強い時、株価にとって最悪の事態である。
しかし、普通、ISM指数が堅調なら雇用統計も堅調になる。逆も真である。(1)(2)のような状態はなかなかない。
これ以上詳しく書くことは別の機会にして、現状はどうだろう?
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まさに、ISM指数は50超で、見事なまでに雇用統計は弱い。
株価は(相場なので)マイナーな調整はあっても基本堅調になる。
このバランスが崩れるとすれば、ISM指数が弱くなることだろうが、今のところそういう事態は予測できない。

そもそも、ISM指数の回復が急ぶりがすごい。
ISM非製造業のサブ指数である雇用と雇用統計を比べてみると、
(米国の雇用は、製造業よりも圧倒的にサービス業が多い)
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ISM指数の急回復ぶりが異常に速いことがわかる。
どうなっているのかわからないが、現実にISM指数は急回復し、雇用統計の回復は鈍い。

実は、ISM指数は雇用統計に対して先行性がある。なので、これから雇用統計の回復が期待できそうなのだが、今回はどうだろう。そういう雰囲気は感じられない。
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最後に、参考までに、ISM(総合)指数とそのサブ指数である雇用指数を見てみる。
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というわけで、米国株価動向はISM指数が注目だ。雇用統計は好奇心で見るだけだ。

#米国株価 #ISM指数 #雇用統計