FRBは8月27日、市場関係者にとって想定外の臨時のFOMCを開き、金融政策の新たな指針(2%超のインフレを容認する「平均物価目標」)を決めた。
決めたタイミングはサプライズであったが、内容は想定されていたものだった。
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パウエルFRB議長は8月27日、金融政策の設定における新たなアプローチを発表。
期間平均で2%のインフレ率を目指すと表明。。
声明で、「雇用の最大レベルへの不足分」を基に決定がなされると表明した。従来は「最大レベルからの偏差」と言及していた。
政策当局者17人全員がFRBの長期目標と金融政策戦略を承認した。
2012年に2%のインフレ目標を公式に設定して以来、個人消費支出(PCE)価格指数は平均でわずか1.4%上昇と、目標をほぼ一貫して下回っている。
今回決めたのは「2%の平均物価目標」への変更だ。
パウエル議長は「インフレ率の低下は、極めて深刻なリスクだ」と主張。物価の緩やかな過熱を認めて、企業や家計のインフレ期待を高める狙いだ。
平均物価目標に切り替えれば、ゼロ金利の解除を大きく先送りして金融緩和の長期化につながる。
FOMCは22年末時点でもインフレ率は1.7%までしか高まらないとみており、ゼロ金利政策は少なくとも23~24年まで続きそうだ。
パウエル議長は国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で、「広範かつ包括的」な雇用に重点を置くとともに、物価よりも雇用を重視し、最大雇用の確保に努めると表明。低インフレ期間を相殺するため、2%を超えるインフレ期間を容認し、インフレ率が長期的に平均2%となるよう目指す考えを示した。
「経済の中でも、飲食や航空、宿泊、娯楽といった業種は回復が非常に困難だろう。何百万人もの人々が仕事を見つけるのに苦労している。われわれはそういう人々を支える必要があり、少なくとも数年のロングテールを見込む」と明らかにした。
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・上記発表後、株価は上昇。素直な反応だ。基本、株価にはポジティブな材料だ。
・債券利回りは上昇。それに伴って、円安/ドル高。ただし、ユーロは対ドルで横ばい。円だけが反応した形だ。
今回の市場の反応の背景は、今回のFedの決定が全て完全にわかっていたことがある。
そのため、一律の反応にはならなかった。
それにしても、ゼロ金利を長期コミットした形なのに、長期金利の上昇は不可解。
たぶん、一時的な動きだろう。Fedの新戦略発表に向けて債券のロングポジションを取っていた人が、巻き戻したのだろうと思うからである。
決めたタイミングはサプライズであったが、内容は想定されていたものだった。
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パウエルFRB議長は8月27日、金融政策の設定における新たなアプローチを発表。
期間平均で2%のインフレ率を目指すと表明。。
声明で、「雇用の最大レベルへの不足分」を基に決定がなされると表明した。従来は「最大レベルからの偏差」と言及していた。
政策当局者17人全員がFRBの長期目標と金融政策戦略を承認した。
2012年に2%のインフレ目標を公式に設定して以来、個人消費支出(PCE)価格指数は平均でわずか1.4%上昇と、目標をほぼ一貫して下回っている。
今回決めたのは「2%の平均物価目標」への変更だ。
パウエル議長は「インフレ率の低下は、極めて深刻なリスクだ」と主張。物価の緩やかな過熱を認めて、企業や家計のインフレ期待を高める狙いだ。
平均物価目標に切り替えれば、ゼロ金利の解除を大きく先送りして金融緩和の長期化につながる。
FOMCは22年末時点でもインフレ率は1.7%までしか高まらないとみており、ゼロ金利政策は少なくとも23~24年まで続きそうだ。
パウエル議長は国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で、「広範かつ包括的」な雇用に重点を置くとともに、物価よりも雇用を重視し、最大雇用の確保に努めると表明。低インフレ期間を相殺するため、2%を超えるインフレ期間を容認し、インフレ率が長期的に平均2%となるよう目指す考えを示した。
「経済の中でも、飲食や航空、宿泊、娯楽といった業種は回復が非常に困難だろう。何百万人もの人々が仕事を見つけるのに苦労している。われわれはそういう人々を支える必要があり、少なくとも数年のロングテールを見込む」と明らかにした。
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・上記発表後、株価は上昇。素直な反応だ。基本、株価にはポジティブな材料だ。
・債券利回りは上昇。それに伴って、円安/ドル高。ただし、ユーロは対ドルで横ばい。円だけが反応した形だ。
今回の市場の反応の背景は、今回のFedの決定が全て完全にわかっていたことがある。
そのため、一律の反応にはならなかった。
それにしても、ゼロ金利を長期コミットした形なのに、長期金利の上昇は不可解。
たぶん、一時的な動きだろう。Fedの新戦略発表に向けて債券のロングポジションを取っていた人が、巻き戻したのだろうと思うからである。
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