Kecofinの投資情報

市場歴約40年の元証券投資ストラテジスト・ファンドマネージャーが、経済、市況分析情報を提供します。

2021年10月

以前、初心者が米国株を買うなら、下手に銘柄選択などせず、「FANG+指数」の投信を買うのがいいと書いた。

薦めたわけではない。「買うなら」ということだ。
それ以外の銘柄なら、なじみのない米国株より、日本株から銘柄選択しても同じだと。

今思えば、そんなことを言うくらいなら、自分でも「FANG+指数」を買っておけばよかった。

ところで、最近気になるのは、日本株と中国株(上海総合)の連動性。
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全文は次をご覧ください。
やや中国株に引っ張られる日本株相場 - Kecofinの投資情報 - GogoJungle



2021年10月25日午後1時45分、JR小樽駅前で演説する麻生太郎氏
「温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなった」 自民・麻生氏 :朝日新聞

昔、北海道のコメは『厄介道米(やっかいどう米)』と言うほどだったが、今はやたらうまいコメを作るようになった。農家のおかげか、違う。温度が上がったからだ。温暖化というと悪いことしか書いてないが、いいことがある。温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなったろ? 
今はコシヒカリだ、コチピカリだ、ねえ、なんか怪しげな名前だけど、おぼろづきとか名前をくっつけて金賞をとって、その米を輸出してんだよ。
お米の花が実に変わるあのころの温度が2度上がった。それだけで売れるようになった。おいしいお米になって。それを輸出してる。これが今の現実じゃありませんか。


思い出した。私の古いブログ(今はPWをかけて閉鎖している)の【2008/06/04】 から抜粋。

6月2日、麻生さんの少人数講演会(産経新聞主催)に行ってきた。
参加者は主に企業経営者。外人の参加者、海外プレスもいた。同時通訳もあった。

・「経済政策などについて語ると、すぐマスコミが総裁出馬宣言と書き立てるから言わないことにしている」と言う。
・「政府債務が800兆円あるとマスコミが騒ぐ。そういうふうに言うとまるで純債務が800兆円のようだ。しかし、資産もある。そこを言わずして債務だけ言うのは間違っている。今日ここにおられる皆さん方なら、当然わかっていることでしょう。日本には個人資産が1500兆円もある。・・・」 
・参加している外人、海外プレス、同時通訳を気にして、「これは英語で言うとどうなるか気にしながら話をしている」と言う。「『とてつもない日本』は英語になんないだろう。」と言う。主催者が、「(同時通訳では)それはtremendous Japanと訳されていますよ」と言っていた。それはともかく、ときどき英単語を言うが、そのときは声が小さくなる上、発音もはっきりせず、聞き取りにくい。同時通訳の人は困っただろう。
・(温暖化についてどう思うかという質問に対して、今わかったがさくらの質問だったんだろう) まず、「この中に北海道出身者がいますか」と尋ね、2人手を挙げるのを見て、「北海道の米はまずい。あんなものは食えたものじゃない。 しかし、おぼろづきという北海道の米が金賞を取った(2006年第8回全国食味分析鑑定コンクール)。あの北海道で。「これは温暖化のおかげだ。」と言ったら、当時環境大臣だった小池に、『だから、あなたは視野が狭いのよ』と言われた。それで、『温暖化全てが悪いように言うあんたのほうが視野が狭い』と言い返してやった。」

■東京都内の25日の感染確認は17人で、ことし最も少なくなった。
この調子で減り続けると、1週間後の32日はマイナスになるかもしれないなぁ。

■24日の日曜日、最寄りの駅に行ったら、凄い人だった。露天商も多く来ていた。本当に久しぶりの光景だった。それでも、家族連れが少なく(最寄りの駅は子供連れが多い駅)、平常化すれば、さらに増えるのだなぁと、何となく懐かしい気持ちになった。
そういえば、以前あった、子供の遊び場がなくなっていた。

■前回いつ行ったのか思い出せないくらい(少なくとも、新コロ感染拡大後は1回も行ったことがない)久しぶりにマックに行った。
入ると、注文マシーンのようなようなもの(最初は何なのかわからなかった)があったが、よくわからないので無視。
カウンターに行って、まずはフィレオフィッシュを注文。それに、チキンマックナゲットと、コーヒーのSサイズを注文。
『640円です』と言われ、お金を出そうとしたら、カウンターのメニュー表が目に入り、セットで550円と書かれている。
「あれ、これ550円じゃないの?」と聞いたら、『それはお昼のメニューです』
「え?、今(11:40am)お昼でしょう?」 『はい。でも、お客様はコーヒーSサイズを頼まれましたから。これはMサイズです。』
「あ~、そういうこと」と納得してしまう。で、お金を支払っているとき、メニュー表に500円のセットを見つけ、「これは、違うの?」と聞いたら、『それは全日のメニューです。』
「って、ことは今、注文できるんじゃないの?」『はい、でも、そこにはフィレオフィッシュはありませんから。エビフィレオです。』
そこで、レジの隣の店員が私の注文を受けていた店員と何やら話している。
そして、その店員が、『Mサイズでよければ、セットにしますが?』
そこで、ばかな私も気が付いた。M>Sだということに。

以上、バカ同士の会話でした。






前回のブログは、2021年05月12日 さわかみ投信 : Kecofinの投資情報

そこに次の記事を見つけた。驚いた。
「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」 | デイリー新潮
Yahoo!で見る(改ページがない)
「さわかみ投信」がバブル崩壊を新聞広告で30回も警告 「今の株価上昇は異常」(デイリー新潮)

今回は、さわかみ投信株式会社のサイトを見てみた。
そうしたら、掲載広告の全てがあった。
意見広告(2021年/朝日・日経・読売新聞)|さわかみ投信株式会社
全部見る気はしないので、直近のもの(第10回新聞広告(2021年9月27日掲載))を読んでみた。

内容は、
すごい株価バブルが続いているが、その崩壊は、もう時間の問題。
株式投資は続けよう、されどバブル高からは離れておくべし。
いかにして、バブル崩壊の傷を軽微に抑えるか。
長期投資に徹するのだ。
実体経済から一歩も離れない長期投資をしておくならば、バブル崩壊の傷は軽微に抑えられるし、暴落後の大バーゲン・ハンティングに乗りだせる。


やることは『実体経済から一歩も離れない長期投資』ということだ。
それが具体的にどうすることなのかは、よくわからない。
さわかみファンドについては、情報が非常に多いので、どこかに書かれているかもしれないし、運用報告会などで話されているのかもしれない。

ともかく、それが運用に反映されているのだろうか?
詳しく見るのは面倒なので、ここでは、今のポートだけを見て、印象を言いたい。
運用状況|さわかみ投信株式会社
さわかみファンド ポートフォリオ(2021年07月30日発行)


今は違うかもしれないが、かつて私がファンドマネージャーだった頃、公的年金からは、「どうしてそのポートフォリオになったのか」しつこく聞かれた。目標は投資哲学に基づき、確立されたポート構築手法によりポートを作り、ベンチマークをアウトパフォームすること。要は再現性が重視された。
連合会からは「我々は監督、あなたたちは選手。」監督は選手の育成もし、選手は監督の指示に従うことを要求された。選手はその実力と特性を見て選ばれたのであり、実力が低下したり、特性がドリフトしたら、メンバーから外された。実力とは特性を具現化する力のことである。
(私はどちらにも抵抗があったが、そのことは今回は省略する。)

さて、そういう観点からさわかみファンドのポートを見ると、
「結構、趣味で銘柄選択しているなぁ」という印象である。
一つ一つの銘柄選択には理由はあるのだろうが、目標(実体経済から一歩も離れない長期投資)達成のためにその銘柄でなくてはならない必然性が感じられない。
スタイルは明らかにGARP。インデックスも意識しているようだ。(バーラモデルのようなファクターモデルが利用されているようにも見える?)

「趣味で銘柄選択しているなぁ」という印象であるが、私はそれでいいと思う。というより、そのほうがいいと思う。スタイルを意識して、無理してよく知らない銘柄、好きでもない銘柄を入れる必要はない。そして、バランスもとっており、こんなはずではなかったというような結果にはならないだろう。
実際、パフォーマンスはほぼTOPIX(配当込)指数に連動している。その点は安心感もあるし、バブルだと言いつつ、指数にもついていっているのは、それなりに凄いかもしれない。
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ポートを見ると、外国株も入っている。これがよくわからない。たぶん、日本株だけでは足りないところを補ったのだろう。XILINX(XLNX)やSalesforce(CRM) など。しかし、Costoco(CSTO)や3M(MMM)、フランスのDANONE(BN)、Dassault Systemes(DSY)まで入れる必然性が私には理解不能。デンマークやイタリア株もそれぞれ1銘柄入っている。保管はユーロクリアーでできるのだろうか?市場ごとにカストディーを開くのであれば、管理コストもかかってくるだろう。管理と言えば、フランス株は配当金税還付も面倒だろう。

結論は、今の運用に100%ではないにしても賛同する。
しかし、このポートが『実体経済から一歩も離れない長期投資』と言えるのかは疑問。『バブル崩壊の傷を軽微に抑え』られるのか?キャッシュ比率(9月末で7.84%)を特段上げているようにも見えない。
あの広告は何なのか?

次のブログ
2021年09月22日 当たる証券投資ストラレジスト : Kecofinの投資情報
で、次のように書いた。

ストラテジストは皆、独りよがり。誰も、常に予想が当たることはない。
③番目のケースは、

③1年後に起きることを明日起きるかのように言うストラテジスト。
狼少年ストラテジストともいう。
いいアイデアが浮かぶと、すぐ披露したくなる性格だ。それに、最初に言うことが大事だからだ。他のストラテジストのパクリとは言われたくない。
しかし、相場の世界では、次に何が起きるかより、それがいつ起きるかを当てる方が、はるかに難しい。
まぁ、とにかく、言い始めると、数カ月言い続けるのだが、いつまでたっても起きないので、そのうち、周りも相手にしなくなるし、本人も言うのが恥ずかしくなり、言うことを変えてしまう。
当の本人もすっかり忘れ、違うことを言い出したころ、事態は起きる。
違うことを言っているのだから、「かねて私が行っていた通り」とも言えなくなる。























9月の米国の鉱工業生産と小売売上高が発表になった。

両者から、7-9月期の実質GDP前期比成長率(年率)を推計すると、2.86%となる。
しかし、9月単月の3か月前比成長率(年率)の推計値は1.03%と急低下している。
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中国は中国の事情で、7-9月期の実質GDP前期比成長率(年率)は0.8%と急低下したが、米国も経済成長は軟化している。

米国の成長軟化の背景は、
以下 米国の成長率も減速 株価への影響は? - Kecofinの投資情報 - GogoJungle へ。

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