Kecofinの投資情報

市場歴約40年の元証券投資ストラテジスト・ファンドマネージャーが、経済、市況分析情報を提供します。

2021年04月

実は今、日本の医薬品流通が壊滅しかけているという話 - Togetter

上記ブログのまとめ

・小林化工の業務停止(理由は、製造した爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入していた件)、
・日医工が行政処分を受けたこと(理由は「出荷前の試験で「不適合」だった錠剤を捨てずに再加工して「適合品」として販売した。」)
・ニプロは、福島県沖を震源とする地震の影響で、一部で生産活動を停止

以上により、同業他社は、上記会社からの乗り換え需要を受け過ぎてパンク(数足りない)状態。

<参考>
・日医工 164品目 404アイテム  供給遅延
供給状況に関するお知らせ | 日医工株式会社
・東和薬品 141品目 456アイテム  新規顧客(病院、薬局)からの注文お断り
他社製品供給停止等の影響による 弊社製品の新規納入に関するお詫びとお知らせ
・沢井製薬 155品目 422アイテム 新規顧客(病院、薬局)からの注文お断り
他社製品供給停止等の影響による 弊社製品の供給に関するお知らせとお願い



小林化工の外部調査報告書
① 製造現場での誤混入や改竄は電子的な管理システムでも防げない。人間がシステムに引っかからないように操作していた。
②品質管理部の異常を見抜く気がなかった。異常を示すシグナルが出ても無視していた。
③品質保証部の力が弱かった。製造現場のほうが力が強いということか。
④福井県などの監査もすり抜けた。「そこまでひどい不正は行われていないだろう」という「性善説」の監査だった。第三者による工場監査の多くは1日から2日程度、監査者は2人から数人程度。この限られた日数と人員では会社全体で行われている不正を見抜くのは難しい。
問題の本質は、製薬業界では、委託側も受託側も監査に割くマンパワーが不足している。今、当局や製販が一番頭を悩ませているのがこの監査に関わるところ。
⑤現場から上司への上申や内部告発はなかったのか?
これは、どこの企業でも同じ。そんなことは許されない。

日本株2020年10-12月期需給について、事後的な需給をいくら見ても、今後の相場予想を考えられない。しかし、やはりドコモの買収資金は大きかった。

資金循環統計より 2020年10-12月期について
注目点は2点
(1)公的年金が大きく売っている。
リバランス売にしては大きすぎる気がする。GPIFのレポートを見れば、何かわかるかもしれないが、見ていない。

(2)何といっても、NTTによるドコモの完全子会社化
技術的な問題(ドコモが市場から消える)からだと思うが、資金循環統計では、NTTがドコモを約8兆円売却して、約12兆円の自社株買い(この結果ドコモはなくなる)したような格好になっている。ネットで約4兆円が市場に入ったことになる。
4半期(あるいは年)に4兆円の自社株買いなんて、過去を見ても全くない。それどころか、以前は、増資が普通だった。
2021年1‐3月期、よくわからない資金が市場を徘徊していたように思うが、この4兆円がステルスでさまよっていたのではないかと思う(確認がとれない)。

20210423a

20210423b

20210423c
グラフは、2020年12月末。%はあっているが、合計金額は間違えた。面倒なので、訂正はしない。



より詳細なデータ数値はexcelファイル
興味があれば、右クリックで「名前を付けてリンク先を保存」してください。



日本株需給に不思議な動きがある。不思議(謎)の理由は解明できていない。
自己の買いが急上昇していた。信託の売りが過去最高水準になっている。
実は、自己の先物売りが大きい、信託の先物買いが大きいということも起きていた。
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取り留めも無いので、必ずしも前回からの続きというわけではない。
しかし、テーマは、ここから誰が日本株を買ってくれるのだろう?ということである。
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まずは、概観から。以下は、断りがなければ、2021年3月の話。
証券自己の買いが異常に大きい。(新年度に入って売り越しに転じた)
買いがあれば売りがある。信託の売りが史上最大級の売りだ。
20210420

ここからは、4週平均又は合計で見ていく。
上記の動きがより鮮明にわかる。
20210420a

証券自己≒裁定取引(海外投資家の先物を受けてが主)+日銀のETF買い+その他
なので、証券自己から日銀ETF買いを別にすると、証券自己の買いが日銀ETF買いによるものでないことがわかる。
20210420b




日本株相場は、短期的には海外投資家が買えば上がる、売れば下がる傾向がある。それが、半年位前からその関係がおかしくなっている。誰かが押し上げているのだ。しかし、新年度に入ってその誰かがいなくなった気がする。
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日本株相場の決定では、海外投資家の影響力が大きい。
しかし、海外投資家は2015年半ばから傾向的には売り越しが続いている。にもかかわらず、相場が上昇しているのは日銀のETF買いの影響が大きい。なので、日銀が手を引いてしまったら、相場はどうなるのだろうという不安がある。
20210421a
20210421f
(2020年初めの急落は真空地帯の中を突発的に下げたようなものだ。)

短期的(1年くらいまで)には、海外投資家が相場動向を決める傾向がある。
しかし、よく見ると、下げの時は海外投資真の売りに比べて相場の下げが小さいのがわかるだろう。日銀のETF買いの効果である。そして、チリツモで、長期的には上図のようになる。
20210421d

ところが、1年タームで見ると、最近、海外投資家の買い越し額が大きくないのに、相場は大きく上げていた。日銀のETF買いの効果ではない。日銀のETF買いは下げの時、下げ幅を小さくする効果があるだけである。日銀は買い上がりをしない。
20210421e
(このグラフでは、左軸と右軸の0のラインが一致していないことに注意。つまり、海外投資家が多少の売り越しでは、相場は下落していない。日銀のETF買いによる支え効果があるからだ。)

いったいどうなっているのだろう? 誰が買っているのか?
このブログでは何度も取り上げてきた。”謎”である。

とりあえず。今回はここまで。




<日本>
■海外投資家が日本株を買う理由*が、また乏しくなった。
4月20日 日銀ETF買い入れ無し

*参考 海外投資家が日本株を買う場合
日本株 需給の異変 : Kecofinの投資情報
短期的に日本株相場を形成する海外投資家 : Kecofinの投資情報

<米国>
NYダウ続落、256ドル安 景気敏感株に売り広がる: 日本経済新聞

■今日の市場が下落している4つの理由
Why Is the Stock Market Dropping Today? Here Are 4 Reasons. | Barron's
(1)CovidCasesは世界的に増加
(2)ワクチンへの期待は弱まっている。
・血栓の問題 ジョンソン・エンド・ジョンソン、アストラゼネカ
・18歳未満の人々のためのワクチンの欠如、ワクチンが全ての人に摂取となるのは難しい、ワクチンの有効性も100%でない、変異株の出現
(3)元の状態に復帰する可能性の低下
米国国務省は世界の国々の80%を「旅行しない」リストに入れた。
UALやアメリカン航空 (AAL)など苦境が続く
(4)景気回復に疑問
景気回復はコンセンサス。問題は、成長がピークに達したのか、それともさらに加速するのか

■テーパリング
米金融当局は6月にもテーパリング計画示唆-JPモルガン・アセット
FRB、インフレの大幅な目標超えは容認せず=パウエル議長
パウエル議長、今年のインフレは「若干上昇」の可能性-ロイター通信 - Bloomberg
米住宅価格が高騰、供給細る中で需要旺盛-瞬時に物件奪い合いの様相 - Bloomberg

利上げは予定にはないが、「マネーストックの伸び率が減速⇒PERが低下⇒株価上昇は抑制される」 はあるだろう。
まぁ、まだすぐの話ではないが。
FRB議長、利上げ検討はテーパリング後-物価と雇用の結果待つ - Bloomberg

■不安材料はある。
株の空売りが記録的低水準、ヘッジファンドは致命的打撃もうこりごり
株価が下げたとき、買い戻す人がない。

・(前回のブログ)一方で、信用買い残は異常に膨らんでいる。

■ビッグテック株は10年国債利回りが低下したにもかかわらず下落。
V字型のリフレ回復で見た勢いは、後退し始めた
Netflix predicts worst quarter for streaming growth in its history, stock falls 10%

・Netflix subscriber growth slows after pandemic boom, shares fall 11%
Netflix adds 3.98 million new subscribers in Q1, sharply missing expectations
Netflix predicts worst quarter for streaming growth in its history, stock falls 10%




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