5月 消費者物価指数 前年同月を2.1%上回る 2%超は2か月連続 | NHK | 原油価格
消費者物価2.1%上昇 5月、エネルギー・食料品高騰: 日本経済新聞

・他の主要先進国に比べると物価上昇はまだ鈍い。
・今の物価上昇は賃金の上昇や需要の増加といった、経済の好循環を伴ったものではない。
・物価高騰の原因は新型コロナウイルスの感染拡大とロシアのウクライナ侵攻。政府が取り組む物価対策に理解を要請。

日銀は、この機会に、物価上昇⇒国民の賃上げ要求世論高める⇒賃上げ⇒さらに物価上昇 をもくろんでいる。たぶん、物価上昇を起こす最後のチャンスだと思っているだろう。

2013年の超金融緩和は失敗した。デフレ脱却のために金融緩和したのに、同時に消費税増税でブレーキを踏んだからだ。その二の舞はしない。せっかく、物価が上昇してきたのに、ここで水を差す(物価抑制策をとる)ようなことはしない。国民の不満が高まっているが、それこそが賃金引き上げの原動力になる。

それに、日本は米国などと違って手の付けられないほどの状態にはならないと考えているだろう。
すでに、原油価格など国際商品価格上昇は止まってきている。過度な賃上げがなければ、ほどよい状態(2%の物価上昇)になるだろう。
今はまだ賃金が上がっていないので、僅かな物価上昇も国民は我慢できないが、賃金が上がってくれば2%程度の物価上昇は望むところだ。物価が上昇すれば。その分消費税も増え、財務省もウェルカムだろう。

ホント 物価は上がっていない こんな国他にない
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米国や欧州とは違う
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日本の物価上昇の2大要因は原油価格の上昇と円安
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両者(原油価格、実効為替レート)で物価上昇率を推計すると、
原油価格は半年、為替レートは1年、物価に先行するので、6カ月程度先までの物価上昇率を推計できる。
これだと、物価上昇率は今がピーク。推計値より実際のデータが上に行っているのは、(1)勢い、(2)海外物価上昇が伝播してきている。中古車価格高騰止まらず、円安で海外需要増加-5万円の車も争奪戦に - Bloomberg、(3)長い間なかった供給側の問題による物価上昇 だろう。
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今の日本の物価上昇は、「食品など生活必需品の値上がりが目立つ構図」で、総合物価指数が示すデータよりも、家計に厳しい。しかし、それがますます賃上げ要求世論を高めるので、日銀は内心喜んでいるだろう。勿論、ず~と続けば問題だが、世界経済成長鈍化に伴って、早晩収まってくると考えているだろう。既に、国際商品格は低下に転換した感がある。

以上は、まぁ、穿ち過ぎた見方だ。私自身もそう考えているわけではない。
物価上昇を放置して国民の不満を高め、賃上げの原動力にしようとするなど、そんな不埒なことはあってはいけないだろう。

それはそうとして、夏ボーナス13.8%増、経済回復で4年ぶり 経団連集計: 日本経済新聞
しかし、
夏のボーナス大幅増加も個人消費への影響は限られる | 2022年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

円安はいいことなのか悪いことなのか?
対外産業にとっては収益をかさ上げする。
対内産業にとっては、コストが上がり苦しい。
対内産業のカウンターパーティーになる消費者にとっては苦しい。
トータルでどうかという問題ではない。

昔は、円安⇒輸出増⇒生産増&円高 となって、好景気とともに円高になり皆ハッピーになった。
今は、円安になっても輸出増にはならない。対外産業の為替益が出るだけだ。経済のメカニズムが壊れている。
このことは多くの人が指摘しており、放置すれば経済は崩壊する。

日銀の放置政策はタイトロープだ。
でも、これしか手がないのだろう。
そこまで日本経済は追い込まれていると思う。
成功を祈る。