Kecofinの投資情報

市場歴約40年の元証券投資ストラテジスト・ファンドマネージャーが、経済、市況分析情報を提供します。

日本株2020年10-12月期需給について、事後的な需給をいくら見ても、今後の相場予想を考えられない。しかし、やはりドコモの買収資金は大きかった。

資金循環統計より 2020年10-12月期について
注目点は2点
(1)公的年金が大きく売っている。
リバランス売にしては大きすぎる気がする。GPIFのレポートを見れば、何かわかるかもしれないが、見ていない。

(2)何といっても、NTTによるドコモの完全子会社化
技術的な問題(ドコモが市場から消える)からだと思うが、資金循環統計では、NTTがドコモを約8兆円売却して、約12兆円の自社株買い(この結果ドコモはなくなる)したような格好になっている。ネットで約4兆円が市場に入ったことになる。
4半期(あるいは年)に4兆円の自社株買いなんて、過去を見ても全くない。それどころか、以前は、増資が普通だった。
2021年1‐3月期、よくわからない資金が市場を徘徊していたように思うが、この4兆円がステルスでさまよっていたのではないかと思う(確認がとれない)。

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20210423c
グラフは、2020年12月末。%はあっているが、合計金額は間違えた。面倒なので、訂正はしない。



より詳細なデータ数値はexcelファイル
興味があれば、右クリックで「名前を付けてリンク先を保存」してください。



日本株需給に不思議な動きがある。不思議(謎)の理由は解明できていない。
自己の買いが急上昇していた。信託の売りが過去最高水準になっている。
実は、自己の先物売りが大きい、信託の先物買いが大きいということも起きていた。
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取り留めも無いので、必ずしも前回からの続きというわけではない。
しかし、テーマは、ここから誰が日本株を買ってくれるのだろう?ということである。
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まずは、概観から。以下は、断りがなければ、2021年3月の話。
証券自己の買いが異常に大きい。(新年度に入って売り越しに転じた)
買いがあれば売りがある。信託の売りが史上最大級の売りだ。
20210420

ここからは、4週平均又は合計で見ていく。
上記の動きがより鮮明にわかる。
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証券自己≒裁定取引(海外投資家の先物を受けてが主)+日銀のETF買い+その他
なので、証券自己から日銀ETF買いを別にすると、証券自己の買いが日銀ETF買いによるものでないことがわかる。
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日本株相場は、短期的には海外投資家が買えば上がる、売れば下がる傾向がある。それが、半年位前からその関係がおかしくなっている。誰かが押し上げているのだ。しかし、新年度に入ってその誰かがいなくなった気がする。
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日本株相場の決定では、海外投資家の影響力が大きい。
しかし、海外投資家は2015年半ばから傾向的には売り越しが続いている。にもかかわらず、相場が上昇しているのは日銀のETF買いの影響が大きい。なので、日銀が手を引いてしまったら、相場はどうなるのだろうという不安がある。
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(2020年初めの急落は真空地帯の中を突発的に下げたようなものだ。)

短期的(1年くらいまで)には、海外投資家が相場動向を決める傾向がある。
しかし、よく見ると、下げの時は海外投資真の売りに比べて相場の下げが小さいのがわかるだろう。日銀のETF買いの効果である。そして、チリツモで、長期的には上図のようになる。
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ところが、1年タームで見ると、最近、海外投資家の買い越し額が大きくないのに、相場は大きく上げていた。日銀のETF買いの効果ではない。日銀のETF買いは下げの時、下げ幅を小さくする効果があるだけである。日銀は買い上がりをしない。
20210421e
(このグラフでは、左軸と右軸の0のラインが一致していないことに注意。つまり、海外投資家が多少の売り越しでは、相場は下落していない。日銀のETF買いによる支え効果があるからだ。)

いったいどうなっているのだろう? 誰が買っているのか?
このブログでは何度も取り上げてきた。”謎”である。

とりあえず。今回はここまで。




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