今回は、原油価格が大きく下げ、ポンドが下げ、ユーロもやや弱く、豪ドルも下げている。中国景気を反映する銅価格も下げている。

米国株価は、これまでFedの超金融緩和、財政刺激などで押し上げられきた。ISM指数などは急落の後、鋭角的に急反発している。ITバブル(ドットコムバブル)やリーマンショック(金融危機)の時にもなかったことだ。

その結果、超金融緩和で正当化されるかもしれないが、株価は業績とはかけ離れている。
やや長めに見れば、その超金融緩和が株価を支える構図は続くと思うが、短期的にはリスクが増している。市場もそう思えば、そうなる。そして、それが今現実になっているのではないか?
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(注)このなかにTSLA(テスラ)はない。S&P500に採用されなかった。
S&P 500 Map

(1)今回は、S&Pが高値ピークを打つようなときに、VIX指数も相当に上昇していた。GSによれば、これは2000年3月以来、ドットコムバブル以来だ。その時は、その後の株価は・・・。
市場は、異常が起きればnormに回帰したがる傾向がある。VIX指数上がるのであれば、株価は下落する。
(2)大統領選のリスク
(A)バイデン氏が勝利すれば、法人増税のリスクがある。
(B)大統領選挙の結果がすぐに確定せず混乱が生じるリスク(市場は不透明を嫌う)

今VIX指数が上昇しているのも、大統領選を控えていることがあろう。
CMEのVIX指数のquotationを見ると、expireが大統領選前の10/21/2020が高い。大統領選後は低下していく。

(3)月曜日のトランプ大統領発言「米国経済を中国から切り離す」。多少でも現実になれば、特に米国のハイテク株、多国籍企業に大きなダメージを与える。

(4)Softbank要素
SoftBankは春にも、tech株を購入していたほか、AMZN、MSFT、 NFLの個別株コールオプションを$4bn購入、同時にそれより高いストライクプライスでコールオプションを売却していたようだ。
これはtech stocksを押し上げ株価の割高を生み出した。今回は、これが市場で大きく取り上げられたからには、今度は警戒感につながるだろう。つまり、tech株を保有している投資家(特にロビンフッター)がポジションを減らす動きをするだろう。

(要検証)
VIX指数は上昇したが、実際のボラティリティーは低いままだ
negative Growth-Value correlation