シカゴ・マーカンタイル取引所でのユーロ/ドル先物の投機筋のポジションは、彼らがユーロに対して非常にブリッシュ(強気)なことがわかる。
そして、ユーロ/ドルは一段高があってもおかしくなさそうだ。
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しかし、長期的に見ると、今の投機筋のユーロ・ネットロングポジションは行き過ぎ感がある。
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ロングとショートを別にみると、ロングは過去最高水準、ショートも過去最低に近い水準だ。
それだけ、ユーロに強気なわけだが、ここまでくると、巻き戻しのリスクに注意しなくてはならないだろう。
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ここまで、ユーロに強気になったのは、ユーロの景況感(ドイツZEWやIFOなど*)が回復してきていることもあるが、ユーロに強気になったタイミングから見て米国側にも理由がある。
今年3月に、米FRBが臨時のFOMCを開催、1.0ポイントの追加利下げとFRBによる資産購入拡大を決定したこと、つまり異例の金融緩和を始めたことにある。この異例の金融緩和はまだまだ続く。では、ユーロ高/ドル安もまだまだ続くのか?そうかもしれない。
しかし、投機筋のポジションはそれを既に織り込んでいるように見える。
Fedは、次回のFOMCで金融政策の枠組みの見直しを発表する可能性がある。これが材料出尽くしになるリスクには注意したほうがいいかもしれない(あまり自信はない)。

*ドイツZEWの現在の状況
ドイツ ZEW景気期待指数
ユーロ圏 - 景況感
ユーロ圏 - ZEW経済感指標
ユーロ圏 ZEW景況感指数
【ユーロ】ZEW景況感調査 - 経済指標 - Yahoo!ファイナンス
ドイツ IFO景況指数
Germany Ifo Business Climate Index

Ifo Current Conditions
Ifo Expectations