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S&P500は、そのEPSの概ね18倍で推移してきた。99年のように乖離した時もあったが、結局それは株価バブルだった。今、EPSに対して28倍を超えている。
S&Pの名目GDP比を見ても、とんでもなく高い。
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しかし、米国の場合、それを正当化できる。

今、米国株価(S&P500)は業績(EPS)に比べ極端に高い。つまり、PERが極端に高い。
こういう状況は維持可能なのか?

米国では、日本と違って金融政策はワークしており、PERは金融状況を反映する。
つまり、PERとマネーサプライ(M2)の増加率は連動する。
今の高いPERは、次のグラフに見るように、マネーの急増によって支持されている。
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FRBは3月15日に臨時のFOMCを開き、量的緩和とゼロ金利の復活を決めた。さらに、同23日にも臨時会合を開いて、量的緩和の目標量を撤廃した(事実上、無制限に切り替えた)。
これで、今のM2の増加率は20%を超えている。7月13日では23.9%、8月3日では22.3%。
過去最大の伸び率で、これが高PERをもたらしている。

次回へ続く